一般社団法人あい育英会は、創設者の出身地である青森県で「あおもりゆめ奨学金」を運営するために設立された非営利徹底型の法人です。青森県内の多くの方々のご協力のもと、運営されています。

私たちは知識や経験や多くの仲間たちとの出会いは、個人から離れることがない財産だと思っています。そして、それを手にすることが「ゆめ」を実現していくことの始まりであると信じています。

幸いにも私たちはやりたいことを後押ししてくれる親の下、大学で学ぶ機会に恵まれて夢への第一歩を踏み出すことができました。また自分の子供たちにもチャンスを与えることができたと思っています。しかし、世の中には機会に恵まれず夢を諦める方が多くいます。そのような若い方のために「奨学金制度」を作ることがいつからか私たちの夢になっていきました。これまで友人や私たちの医療法人スタッフの進学、資格取得、研修会への参加などで可能な限り支援しながら、奨学金制度の実現を模索してきました。その間に少しずつ理想とする奨学金の形が見えてきました。

私たちの経験から、返済義務のない給付型奨学金であることが譲れない条件だと感じました。また、学部や専攻の指定、卒業後の就労義務などの制約がないことも重要でした。高校の指定や成績、家庭の経済状態でのエントリー条件も排除したいと考えました。そして何よりも大学や専門学校に進学して実現する「ゆめ」だけではなく、留学や職人を目指す方、世界放浪を通して「ゆめ」の実現に挑戦する方も応援したいと思いました。

私たちは、「ゆめ」を育み実現しようとする一人一人の思いにスポットを当て、その未来への物語を応援する奨学金制度にしたいと強く思いました。

また、私たちがそうだったように、「ゆめ」の実現には応援してくれる人の存在が大きな支えになると考えました。挫折しそうになったり壁にぶつかったりする原因は、勉強に対しての疑問かもしれないし、「ゆめ」に向かって進むことの不安かもしれません。あるいは人間関係や起業に必要な知識やスキルかもしれません。そのような時、先人である私たちの知識や経験やネットワークが役に立つのではないか、また、成功体験だけでなく挫折した体験を伝えることも意義があるのではないかと考えました。創設する奨学金制度には、何よりワクワク・ドキドキしながら見守ってくれるサポーターが必要だと思います。

人生の終盤にさしかかり、長年思い描いていた私たちの夢を実現できるかもしれないと考えるようになりました。「あおもりゆめ奨学金」を創設し、「ゆめ」を実現しようとする若い方たちの応援を始めたいと思います。そしてこの先、「ゆめ」を実現した奨学生たちが支える側となって、次の世代の方たちを応援する、そんな輪ができていくことを願っています。更に、この奨学金がきっかけとなって、これからの未来を担う若い方たちを支えていく仕組みが広がり、青森が活性化していくことが私たちの願いです。

２０２２年４月
一般社団法人あい育英会
あおもりゆめ奨学金 創設者
坂口 敏夫
坂口 千春

法人概要